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2015年5月8日(金) 平常勤務二日目、それでも午後は現場へ

●休み明け平常勤務二日目も、徒歩&電車通勤。歩く事で見えてくる事もある。
●半日、所内での課題会議。午後は、まだまだ一番茶稼働中の清水区管内の茶工場回りを。昨日のお茶の関係からどうしても行きたい工場へ。Yよさんへ。丁度、お茶揉み中のため、工場見せてもらいながら、先日頂いたお茶の印象等を話をして。揉みはいいので、最初の手摘み茶だけでも、火入れの考え方の検討を、という事に、今回残してあるお茶があるため、それで棚乾火入れやってみるとの事。また、中揉機を絞る様にして、大分小玉の量が減ったとの事。今年は無理だけど、可能ならインバーター制御にしたい等、話を聞いてくれていると思うとありがたい。粗揉機が3In1で、これが結構頭いい粗揉機だとお茶にさわっていて思った。最後のところだけ、もう少しきっちり揉み込めばベスト、というような話も。工場を回している園主の邪魔をあまりしても、という事で退散。工場回りは勉強になります。
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□3in1の粗揉機。よく揉めているという印象。ついてなくてもOKとの園主談。
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□動き回りの園主です。
●彼のような若い人達が真剣にお茶の事を考え、良いモノつくろうと思ってくれるなら、いいものが出来て行くんだな、と思います。昨日揉みの仕上げ茶。いい感じです(色目は写真のせい)。
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□よく揉んで、よくピンと伸ばしてあります。
●もう1件南部の茶工場回ったら、本日で終了とのこと。一番茶、遅場所で来週末位かな。
●帰ってきて、事務所で、施肥試験「おくひかり」のお茶をH班長等に飲んでもらう。今年のお茶にしてはしっかり美味い、と評価頂いて。やっぱり、このお茶いいんだ、と思う。お茶が分かる方が違う、というのだから。
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□茶殻の色目もきれいなんだな、濃い。水色、四煎目だけど綺麗にでています。
●そして、平常勤務終了。明日、明後日は、お茶揉み揉み揉み、試験揉みしてしまいます。
●どうしても、ここ2-3日、頭の中にこびりついた点滴施肥試験「おくひかり」の味が忘れられない。それだけのインパクトの強いお茶という事なのだが、これを次に活かせるのが来年、というのはあまりに悲しい。かと言って、二番茶で試験、というのもなくはないのだが。ただ、二番茶期は生育スピードが早いため、逆に直接吸収の効果は高い。過去の試験文献等でも、葉面散布効果等も明確に出ているし。それを踏まえた施肥設計を組めば、二番茶芽において異なるお茶づくりは可能だと思っているが。また、K平場長に相談してみよう。
●ただ、今回の一番茶の結果をしっかりと解析しなくてはいけないと思っている。感じているポイントが何点かあって。①茶芽における吸収部位、②茶芽の外観色及び硬化への影響、③生育速度への影響、④滋味における粘り(トロミ)感の発生要因、等。
●①については、特に粗揉機工程中のベタつき感の発生タイミングの問題で。通常、品評会クラスのお茶でも、粘りの発生は粗揉5段階の最終工程(第4-5)でのもので。それが粗揉第2段階で出てくるのは、その原因物質の新芽における存在位置が異なる可能性。要するに存在位置が、葉なのか、茎なのか、それも茎では、外側なのか、内側なのか(この表現も実態としては正確ではないと思う。ようするに揉み込み強度と進度における内容成分発生位置という意味合い)、という事。これが異なるという事は、やはり根からの吸収された施肥成分(アンモニア)から生合成されたモノ(アミノ酸?)の転流位置、順番、あるいはタイミングで、という話。これは、やはり国の渡部さんが言っていたように、秋肥Nと春肥Nの貢献目的が、収量のか味なのか、という事になる。前にN村さんにも言われたが、単純に今回のような処理の際に15Nを用いて、新芽生育における時系列上のその存在部位を明らかにすれば、春肥の味への効果が明確になるという事で。ただ、今回は特に4月上中旬の降雨・曇天条件があっため、根回りにおける施肥成分の量と濃度状態等の影響も本来は考えなければいけないだろう。これが、定期的な降雨の下で蒸散吸収を促す晴天が定期的にあった場合は、もっと違う形での新芽内における分配があったのかもしれない。
●②については、茶園での葉色や製造中にはあまり感じなかったのだが、つくったお茶を見たり、また見てもらった茶農家さんから、これ本当に露地物?という指摘を受けて。確かに、揉み込んだお茶については濃緑さが感じられて。更には、摘採生葉をさわっている時は、パリパリ感、というか硬い感じがしていたのだが(3葉までの茎は柔らかったのだが、芽全体をさわっている時の感触)、実際に揉みこんでみると、大きく摘んであっても、白茎自体の発生は想像した以上に少なく、尺を持った形で揉みこめてしまうという事実。これは、施肥成分の吸収というより、根圏域における濃度障害が茶芽の生育自体に及ぼした生育抑制(ある意味での効果抑制?)ではないのか、という仮説妄想。そうすると、もっと収穫期を遅らせた場合に、このお茶はどうなってしまうのか(点滴施肥処理葉継続する)、という疑問もわく訳で。
●③については、今年の摘採日が去年に比べて10日近く早くなっていて。ただ、このほ場に限らず、遅いほ場ほど早い傾向があったのは、3月の低温回避と早いほ場では4月上中旬の日照不足が影響している可能性があるため、施肥処理の影響は言えない可能性は高い。特に生育期間における観察及び調査をやれていないのが辛い。しかし、S室長のFBアップ写真等を時系列で見ていると、摘採開葉数から逆算して考えると平常的な動きなのか、と思ってしまう。本当に自分で見ていないのでよく分からない。経時枠摘み調査等をやれたら良かったのに。更にはリーフパンチも。
4月6日 4月13日
□4月6日⇒4月13日。萌芽前から萌芽期過ぎ位に。
4月16日 4月21日
□4月16日⇒4月21日。0.1~0.2開葉期から0.5葉期位。
4月24日 4月26日
□4月24日⇒4月26日。一葉開葉期から1.5葉期位。
4月27日 5月4日
□4月27日⇒5月4日。二葉期前位から3葉期位。
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□4月5日。摘採当日。3.5葉はいってないなぁ、と思う。
●④については、このトロミ感、昔のお茶にはあったと記憶している(昔というのは自分がお茶仕事に携わり始めた頃)感覚。玉露何かでも感じる場面があるが、玉露と違い被覆効果がない分、味わいに嫌みがないと感じた。浸出されるアミノ酸濃度の問題なのかもしれないが、それだけ?と思わなくはない。では何かと言われると答えをもっていないのだが。今後の中で複数処理が可能であれば発生状態等を含めたテーマになると思っている。
●そんな意味で、露地の更には、おくひかり、でつくれた、という事が大きく自身の中でも手法としての可能性を肥大化させている。可能ならば、更なる生育フェイズとの相関、資材の影響性、濃度、樹体内転流機構等、追求したい事は多々あるのだが。では、これを試験場の研究課題へ提起すれば何とかなるのか、と言えば、おそらく、NOだろう。ブラックボックスはブラックボックスのまま、結果こうなりました、ちゃんちゃん、といいように使われるのが関の山。そんな意味では現場で現象を積み重ねるしかないと思っているが。とりあえず、取り組んでくれる農家さん探しから。
●さて、二番茶の件、川根本町産業課とK平場長、どちらからもOKを頂きました。早速、設計組みます。明日も川根に行った時にそんな話をしないと。
●今日の一冊。小林達治[著]『根の活力と根圏微生物』【1986年,(社)農山漁村文化協会,\1,500税込】。これも富士分場時代に購入したものだと思う。根からの吸収、あるいは根への影響等、あるいはそれらにおける根圏微生物。色々と勉強したかった時代、でも多分、消化しきれずに終わっていた時代。今ならもう少しキッチリと仕事を進められるのだが。ただ、今回の処理結果を次に活かせるようにしっかりと整理し、ステップアップを図ろう。具体的な茶商品とともに。
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[ 2015/05/08 ] 生態 | TB(0) | CM(0)

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